riumatiのブログ

高齢者医療専門医の女医がリウマチになり体不自由になり犬と生活しています、医療、生活など病にかんすることから医療界についてなど発信しています

終末期医療費用は施設、病院、家で何がどれだけかかる?

終末期医療にかかるお金についてだいたいだが下記に列記する

あくまでも平均的経費である

施設に入居する場合

施設経費15万より20万

医療費1万

おむつなど雑費3万

上記よりやはり月20万かかる

家にいて往診治療した場合

医療費1万(往診代金と薬代金含む。在宅専門クリニックのもうけ主義、資本だしているのは医師でなく院長として、経験ない若い医師を高額な給与でやとっていることが多い。このようなところは高額ふっかけるので要注意)

あとは介護保険をつかい、ヘルパーさんなどきてもらったりオムツ代金などの雑費1万

 

訪問看護ステーションより訪問看護師が看護にいった場合、だいたい30分496円これは介護度により同じ

これに食費など生活費かかる

すべての医療費は2万以下くらいであとは生活費である

家におられる場合は、ヘルパーさんをやとわなくていいし、オムツも必要ないかたは使用しない。あくまで平均的な値段である。

入院した場合

高齢者にかかる平均的入院料50万の自己負担額1割なら5万

食費一食360円くらい

おむつ、病院衣など各個人の需要にもとずきかわる

ただし高額医療費限度額があるので月に5万くらい負担(年収が高い人はもっと高い)くらい。

 

以上である。あくまで平均的な数字である。

精神的なことからすると家にいるのが一番である。

社会的入院とは何?

親の介護困難になったかたが、すぐ入院させてくださいとこられる。病院では社会的入院とこれを呼よぶ。

 

病院勤務医が書く社会的入院の実情

 

2年前私は喘息発作で2週間入院した。そのあと退院後病棟から自分の医局→同じフロアなのによれよれして歩けなかった。寝たきりだったから、筋力が衰えたのである。

これが認知症の高齢者だと入院したら歩くのがまず大変でもとにもどるのが厳しい。入院中リハビリがはいっても、もとにもどるのは厳しい。

 

それにさすがに私は身体的拘束されなかったが、認知症のかただと、点滴をひきぬくとか、勝手にベッドからおりると転倒したら骨折するので床にセンサーつけられる。手にはミトン→手袋がかぶせられる。

点滴をひきぬかないようにされる。私の患者で70代のかたが入院して、精神的に不穏→私は環境がかわっただけでパニックになったと思う。が危険だからと拘束されたという。はずしてくれと叫んだらあぶないからとだめですと。奥様に許可とっていますといわれたという。

 

私は一応病院勤務医なので、病院側の弁解もしておく。病院側からいわせると医療安全から拘束したのであり、奥様はお医者様がいったから許可のサインしたという。

 

病院はそもそも、病の治療のための場所なので、施設とはそもそも機能が違うことを理解しておかないといけない。病院側に、なぜ身体拘束したかをとうまえに、機能について、よくまなんでおこう。

 

話は、私の患者のかたにもどすが、このあとお二人で退院後私の外来にみえられ、二度と入院はしたくないという。私は認知がそれほどあるかたとは考えていない。

こういうことがあるので親御さんをそれでも介護が難しいだけで社会的入院させますかと私は患者様にお話しする。

 

介護している親を事情により預けたい場合

 

例えば旅行とかと留守して親の介護できない場合、ショートステイといい普段は老人施設として利用されている老健とか特養施設を利用できる。

ここでは、治療はせずいわばお預かりだけである。病院に社会的入院保険診療でそういう項目が認めらていないので、高齢者のかたはだいたい病気もっているので高血圧とかが悪化したとかで入院する。病で入院する以上は血液検査などしないといけない。保険診療社会的入院の項目が高く評価され、厚労省がきちんと整備したら事情はちがってくる。だが国は、医療費削減したいのでそうはいかないだろう。

 

社会的入院(レスパイトとも呼ぶ)がうむ功罪

 

高齢者なので検査すると異常値がみつかる。

医師の判断であるので、抗生剤やら点滴やらはじまり、入院はのびる。あくまで医師の判断なのでなにもせず期限だけほんとにお預かりだけのかたもいる。

この治療がはたして超高齢者の寿命のばすかというとほとんどならない。体力がおちてしまうことがほとんどである。検査することがよいことかわからない。

 

昔は検査せず寿命全うしてた高齢者が検査してわかることができるようになった。病にもよるがいいこともある。

わかったことにより、90代でも手術など希望なさるかたがいる。90代のかたに侵襲くわえたら、体力は衰える。

検査データをみたら医師もご家族も悩む。

 

未熟な医師ほど超高齢者に検査繰り返す

 

私は高齢者とくに超高齢者に不必要な検査はしない。経験ない自信ない医師ほど検査漬けにする。

検査しないと診断ができないからが一番の理由であるし、検査は利益うむ。超高齢者でもどうしても検査必要なかたもいる。

 

在宅医療とは治す治療でなく支える医療である

 

支える医療なので積極的に血液検査などは経験ある医師は在宅医療でしない。長く医師をやっていると、顔つきなどでだいたいの予測はたてられる。検査するとお金もまた高齢者にかかる。

だから私は外来でも、年金くらしのかたには私は必要最低限しか検査しない。検査代金だけで一万とかかかることある。はらえなくなり、病院にこれなくなる。このことで治療できなくなり病が悪化する。

未熟な医師や医療スタッフは検査しない私を批判する。検査しないと薬だすのは危険だと主張する、若い薬剤師を高齢者のご自宅につれていき、血液検査は痛いし、お金かかるし、高齢者はいやがるでしょうと説明したら納得したことがある。

結論

経験なく、利益を上げたい医師は在宅でも超高齢者に血液検査をくりかえす。

どのような過ごし方を高齢になったらしたいかはきとんとご家族とはなしあしきめておこう。

秋野暢子さんは62歳である。その年齢は日本ではまだまだ現役世代であるが彼女はいさぎよく娘さんのため尊厳死をえらばれたときいている。60代になったら、どのような最後迎えたいかは、決めておく必要がある。