現役内科医がすすめる、年金生活者の医療負担を減らす方法
年金生活のかたの医療費事情
私は、どこにでもいる総合診療専門医であるが在宅医としてあちこちのご家庭に御邪魔してきた。
年金生活で生活に余裕ありくらしているかたは本当にわずかである。
介護保険の申請しておらず、本来はうけられるサービスを受けていない。中にもらえるはずの身体障害についての年金も申請していないかたがいる。
つまりもらえる公的援助を申請していないかたがおおすぎる。
萩原博子さんが新書で年金だけでも暮らせますという本をだされているがこの上に介護保険も申請してつかいましょうと付け加えたい
私の外来は年金受給日にあわせて受診なさるかたも多い。
診察料が奇数月だとはらえないかたもかなりいるのでこちらからご提案してそのようにしている。薬代金もはらえないというかたが大勢いらっしゃる。
しかし、普通の医師は年金の金額も年金生活のかたも実際ご存じないことが多い。
年金だけで生活するということが、どんな生活なのか残念ながら、65歳以上の医師でもわからないかたが多い。
家がふるくてもまがりなりにあると生活保護うけられないことがおおい。
生活保護のかたより少ない額で生活しないといけないかたが実はかなりおられる。
そういうかたのお宅にいくと本当にきりつめて生活しているのがよくわかる。
そういうかたに無駄な医療費だけはつかわないように指導はする。必要のない投薬、検査などである。
介護保険申請は老後貧乏を回避
介護保険申請していないかたが多い。
介護申請すると、介護度により高齢者に必要な器具のレンタルやら手すりなどの改築が格安でできる。
高額医療費申請すれば医療費負担は少なくはなる。しかしそれでも年金生活のかたの経済的圧迫に医療費はなることが多い。
公的年金をもらえるだけはもらおう。
身体障碍者でなくても障害年金はもらえることがあるので年金機構に問い合わせしよう。
介護保険の申請は絶対高齢者には必要である。
過去に介護保険の申請方法について書いた記事があるので参照していただきたい。以下に過去の記事をのせておく。
くれぐれも国は、あなたはこのサービスうけられますよとか、この年金はふやせますよなどといってはくれない。
年金生活で介護保険申請もしらず、私の外来にこられたときは95歳でかなり体もよわまっていられたかたがいる。
すぐなくなられて、息子さんが行政に介護保険申請していなかったからとクレームつけられたが、行政は知りませんだった。
結論
ようするに国民が申請したり、問い合わせしないと損して一生おわることになる。
地域の開業医の先生たちは介護保険のシステムにお詳しいかたがおおい。
病院の勤務医で介護保険に詳しい医師はほとんどいないのが実情である。少ないと書かないとお叱りうけそうだが。
勉強会を私も勤務医向けにしたが皆さん興味ないし、入院業務とか忙しく出席していただけないので勉強会やめた経緯もある。
もう少し、高齢者の福祉や介護を勉強していただきたいとおもう。
しかし病院としては、介護は、利益うまない分野だからなかなかむずかしい。入院、手術が病院利益をうむからである。
国の保険診療の改革を願う。保険診療のシステムについては以下の過去の記事にかいたのでご参照していただきたい。
医師もいろんなかたがいるので、かかりつけ医をだれにするかは今後の一生をかえ、それが経済的にも左右する。
過去にかかりつけ医のかかりかたについてふれた記事もあるのでのせておくのでご参照願いたい。
寝たきりで例えば100歳でなくなるか、90歳まで歩けてなくなるかはあなた次第である。
寝たきりでも長生きしたいかた、寿命が少し短くなっても人歩けて動けての人生を選ぶ方、各人の考え次第である。
医師も100歳になっても医療行為つづけるかた、そうでないかた様々なのでかかりつけ医か自分と相性よいかたを選ぼう